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ホリエモンの肝っ玉(恐れてばかりでは進めない)

 またまたタクシーのネタなのだが、先日こんなことがあった。

 タクシーに乗り込み「駅まで」と言ったら、「何時の汽車ですか?」と運転手さん。おおっ、気遣いタイプの運転手か?と思い、「45分なんだけど間に合うかな?」と聞いたところ、「えっ、45分、今混んでるし、駄目かも....」と言う。再度時刻表を確認したら「55分」の間違いだったので、「ああっ、ごめん、55分だった。大丈夫だよね?」と聞いたら「55分、あと30分ありますね。大丈夫だとは思いますが....いや、やっぱり...ああだ、こうだ」とおっしゃる。

 しょうがないので「間に合わなかったら仕方ないにして、運転手さんなりに最善のコースで行ってちょうだい」と言ったら、「そう言われても...。今一番混む時間ですし、どうにも、こうにも....」と至極歯切れが悪い。その後も「やっぱり間に合わないかな?」などとブツブツ言っている。

 正直言ってこれには困った。

 私にしてみれば「間に合わなかったら仕方ない」(つまりは、運転手さんの責任じゃない)とまで言ったのに、それでブチブチ言われたらどうすれば良いのだろう。「別のタクシーに乗るから降ろして」という一言が口から出そうになったが、そんなことをしても金も時間もかかるだけなので、我慢した。

 そしてどうなったかというと、なんのことはない。駅には20分も前に着いてしまった。やれやれ、運転手さんも気疲れしただろうが、私もぐったりである。

 さて、この類の会話。あなたも経験ないだろうか。例えば部下に仕事を依頼したとき、出来ない理由をあれこれと並べ立てられたり、逆にあなた自身がお客様に無理なことを頼まれて、なんとか逃れようと困難さを大げさに話したり。といったことである。

 私が思うに、このような会話の要因は、殆どが「恐れ」(fear)である。例えば先の運転手さんの場合、「間に合うと言って間に合わなければ、顧客に怒られる」という意識が恐れとなり、明確な返答を渋らせる訳だ。そして部下があなたに仕事のできない理由をあれこれ言うのも「そんな大変そうな仕事は怖い。やりたくない」ということから来ている。

 だがしかし、この「恐れ」というものに縛られすぎていると、結局我々は何も達成できなくなる。例えば「断られるのが怖いから異性をデートに誘えない」人はずっと独りだろうし、「まずい料理と言われるのが怖い」人は料理をしない、「本が売れないのが怖い」ので出版しない出版社、「断られるのが怖いのでセールスしない」営業マン、といった具合で、皆がみなこうなら、世の中は萎縮してしまうだろう。

 結局のところ、何かを得ようとするなら、多かれ少なかれ、我々は恐怖を克服する必要がある。そして当然であるが、得たいものが大きいほど、越えなくてはならない恐怖も大きい。たとえば、先にあったライブドアによるニッポン放送の経営権獲得、ライブドアの堀江社長がずっと抱えていたであろう、「もし経営権を掌握できなかったら」という恐怖は、私なんか想像すらできない。

 だから「ホリエモンはずいぶんと肝っ玉が太い」のかというと、そんなことは無い。おそらくあなたと同じくらいの太さだろう。だが、堀江社長の様なタイプは、恐怖は実態の無いものだということを知っていて、それが一番の違いなのだ。

 「幽霊の正体みたり枯れ尾花」という句がある。これは「恐怖」の姿をうまく表している。つまりは「恐怖とは心の産物」ということである。恐ろしい幽霊だと思い込んだなら、枯れ尾花でも怖いし、枯れ尾花だと知ったなら、今までの恐怖もただの笑い話である。そして恐怖を克服するには、この「枯れ尾花だと知ること・見切ること」が大切なのだ。

 例えば先の運転手さんが、間に合うかどうか自信がもてなかったなら、無線で本部や同僚に混み具合を尋ねて、客観的に「間に合うかどうか」を調べれば良かったのだ。そうすることで「間に合わないかも知れない」という恐怖は存在しなくなる。

 この様な例なら簡単だが、「あなたが開発した製品が売れるかどうか」といった、調べようがないことが恐れの原因ということもあるだろう。そんな場合でも、その周りのことを調べることで、ある程度の推測を得ることができる。そして幾ばくかの確信が得られたら(幽霊じゃないと思えたら)、後は「割り切って」実行することだ。

 ルネッサンスという本の中で「カルロス・ゴーン」がルノーの会長に話している。
 「まさに千載一遇のチャンスです。こんな機会はルノー史上二度と訪れないでしょう。困難やリスクがどれだけあろうとかまいません。ルノーは日産と提携すべきです。成功する確率がたとえ20パーセントだとしてもやってみるべきです」
 一番いけないのは、恐れにおののいて動けない状態である。それを「検討中」などといつまでもごまかしていてはいけない。実を得たいなら最後は割り切って進もう。「宝くじを当てたかったら、買うこと」だ。

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