CoolBeanWorks.com(クール・ビーン・ワークス・ドット・コム)
- Menu -
サイトマップ
TOP/製品一覧
時間管理
  (タイムマネジメント)
アイデア集
ビジネスコラム
リンク集
CoolBeanWorks
わたぼう詩(方言詩)
TOP > ビジネスコラム > 無能者の成果主義

無能者の成果主義(本当に必要なのはプロセスだ)

 最近成果主義という言葉を良く聞く。成果主義とは目標を立ててそれの実現度合いに応じて評価するといったものらしい。この方法の弊害として、達成度で評価されるのであらかじめ達成しやすい目標しか設定しない、とか、自分の成果だけを重んじるようになる、といったことが挙げられているが、それよりも思うのは、無為無策の隠れ蓑になっているのじゃないかということだ。

 10%の売り上げアップ、利益も同じく10%のアップという目標を立てた社長がいたとしよう。宣言すれば良いのだから、こんな目標はすぐにでも立てられる。

 で、社長は管理職に言う。

 今期の目標は売り上げ利益とも10%のアップだ。皆、これを達成できるよう、担当の目標を設定して欲しい。君たちの評価はこの達成度合いにかかっている。

 そして管理職は部下に言う。

 今期の目標は売り上げ利益とも10%のアップだ。皆、これを達成できるよう、担当の目標を設定して欲しい。君たちの評価はこの達成度合いにかかっている。

 下っ端は思う。

 どうやったら達成できるか判らない。でも10%アップだって言うし、そのとおり目標を設定しないと文句を言われるし、仕方ないから10%アップで目標を設定しよう。

 これで売り上げ利益とも10%のアップするなら誰も苦労はしないだろう。

先ほど下っ端は「どうやったら達成できるか判らない」と思うと書いたが、実際には上から下まで「どうやったら達成できるか判っていない」のである。判っていないからこそ「とにかく何とかしてくれ」と上の者は下に言い、最後には「結果が伴わなかったのは目標を達成しなかったあいつらのせいだ」となる。

 まったくもって、無責任というか無能というか。

 本来経営者は目標を掲げるなら、なにをもってその目標を達成するのか、具体的な方向・方策を指し示す必要がある。良い例が日産のゴーン改革だ。

 日産リバイバルプラン作成において、例えば購買単価を幾ら切り下げるかという目標を立てるとき、日産は機能横断的組織(CFT)を組織し活用することで、幾らの削減がどの様な施策で可能となるかを検討した。

 その結果施策として上がったのは「系列の解体」だったり「購買品の共用化・標準化」だったりするわけだが、それらの施策をもって購買コストを切り下げるということが明確になっているのだから、実施するにあたっても迷いが無い。結果はみなさんご存知のとおりである。

 ところが、世にはびこる成果主義はそうではない。先ほども述べた様に、多くが「どうやったら良いかを指し示しもせずに結果を求めているだけ」であり、言い換えれば「プロセスが欠如している状態」なのである。そんな状態で「我々もV字回復だ」などと叫んでも、ちゃんちゃらおかしいのだ。

 そもそもこのプロセスが欠如した状態では、個々の中にある小さなプロセスで達成できる成果しか得られないだろうし、また、まれに才能に恵まれた人が飛びぬけたパフォーマンスを発揮しえたとしても、その成果は、最適なプロセス下において普通の社員が組織的に動いたときよりも大きくはならないのである。

 生産性は人間×方法×道具の掛け算で決まる。という式がある。

 この式の3要素の中で、一番変えられないのが人間だということは直ぐわかる。では道具はどうか。確かに道具は人類を大きく発展させてくれた。でも、道具は「方法」が無いと意味を成さない。何かをするから道具が必要なのであって、道具があるから何かをするのでは無いのである。つまり道具は「方法(プロセス)」があってこそ必要となる物なのだ。

 となると、最初に成すべきは良い方法(プロセス)を創り出すことだとわかる。例えば売り上げを20%アップしたいなら、20%アップできる(だろう)プロセスを考える必要があるのだ。その上で、それに則した人材の配置や、必要な道具(機械力)の整備を行い、成果を評価したいなら、このプロセス上での個々の役割の達成度合いを成果として評価すべきなのだ。

 そもそも誰もスーパーマンを雇うことはできないし、何処にも魔法の杖も存在しはしない。となれば、やり方(プロセス)しか工夫の余地は無いのである。

  前へ   戻る   次へ

  Copyright(c) 2005 CoolBeanWorks